南千住

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南千住
町丁
LaLaテラス
地図北緯35度43分59秒 東経139度47分59秒 / 北緯35.733161度 東経139.799603度 / 35.733161; 139.799603
日本の旗 日本
都道府県 東京都の旗 東京都
特別区 荒川区
地域 南千住地域
人口情報2023年(令和5年)10月1日現在[1]
 人口 46,563 人
 世帯数 23,196 世帯
面積[2]
  2.541379046 km²
人口密度 18321.94 人/km²
郵便番号 116-0003[3]
市外局番 03(東京MA[4]
ナンバープレート 足立
ウィキポータル 日本の町・字
東京都の旗 ウィキポータル 東京都
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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荒川区内の南千住の位置図

南千住(みなみせんじゅ)は、東京都荒川区町名。現行行政地名は南千住一丁目から南千住八丁目。住居表示実施済区域。

地理[編集]

東西に長い菱形をした荒川区の頂角に当たる最東端に位置する。町域内は住宅街マンション街となっており、中央部にJR常磐線東京メトロ日比谷線首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス南千住駅がある。

また、荒川区東縁を流れる隅田川に北および東を接する。対岸の足立区とは千住大橋千住汐入大橋墨田区とは水神大橋白鬚橋の4本の橋梁で連絡されている。

東は隅田川を挟んで墨田区堤通、西は荒川東日暮里、南は台東区橋場清川日本堤千束、北は足立区千住緑町千住橋戸町千住関屋町千住曙町とそれぞれ接している。

地価[編集]

住宅地の地価は、2023年令和5年)1月1日公示地価によれば、南千住3-31-5の地点で41万6000円/m2、南千住7-29-11の地点で48万円/m2となっている[5]

歴史[編集]

南千住は江戸時代における日光街道宿場町である千住宿を起源としている。隅田川以北の宿場が拡大し、万治3年(1660年)に千住大橋南側の小塚原町(こづかはらまち)・中村町(なかむらまち)が宿場に加えられ、以来南宿(下宿)と呼ばれた。

かつて江戸時代から明治初期には、小塚原刑場という処刑場(仕置場)があり、20万人余の罪人がここで刑を執行されたという(延命寺内掲示板による)。刑場跡は、現在の南千住駅の西側、常磐線日比谷線の線路に挟まれる場所にある延命寺内に位置する。

また、隅田川が弓のように大きく東側に張り出した地形に存在していたかつての南千住汐入(現在の南千住四丁目、八丁目、三丁目東側)は、明治時代以降、隅田川の舟運と鉄道貨物基地の陸運を接続する物流の要所のひとつであり、「大日本紡績(ニチボウ、現・ユニチカ)」と「鐘淵紡績(カネボウ)」の2大工場が立地する、工業の町としても発展した。多くの店で安く提供されているモツ煮込みや、「ぼったら」と呼ばれる南千住風もんじゃ焼きで知られる。

ちなみに、南千住駅南側の泪橋交差点を中心に山谷と呼ばれる地域があり、かつては木賃宿が立ち並ぶ労務者の街として知られ、現在も簡易宿泊施設(通称:ドヤ)が少なからず存在する。

1976年10月25日、南千住8丁目の住宅密集地から火災。死者、負傷者はいなかったものの木造住宅、アパートなど18棟が全半焼した[6]

再開発[編集]

南千住八丁目の街並み

1987年昭和62年)以降、南千住駅から旧汐入地区を中心とした大規模な再開発が開始され、現在も進行している。特に南千住駅東側に位置する南千住四丁目、八丁目、三丁目東側は、旧国鉄清算事業団処分用地として隅田川貨物駅北部・東部が売却、整備され、旧汐入地区と合わせて大幅な区画整理と共に都市型道路が敷設され、20階 - 30階建て規模の超高層マンションも複数建設されている。

南千住駅東口につながる補助322号沿いには、再開発事業の一環として開業したLaLaテラス南千住などの複合商業施設ロイヤルホームセンター南千住店が建設され、新興住宅市街地として賑わいを見せる。またつくばエクスプレスの開業にともない、JR及び地下鉄南千住駅のリニューアルも実施され、南千住駅利用者の利便性と安全性が高まった。さらに2007年平成19年)には隅田川沿いに約13ヘクタールにも及ぶ東京都立汐入公園も整備されている。

現在は南千住駅西口周辺からコツ通り[注釈 1]に至る駅前西側地区を中心に、超高層マンションの建設、商業施設の再開発が進められている。

その他、南千住北西端にあたる鉄道線路以西地区、かつ、国道4号以西に位置する南千住六丁目は歴史ある下町的風景が広がるが、近年は隅田川沿いを中心に高層マンションの開発が進んでいる。かつては東京スタジアムが町域内にあった。現在では区が運営する荒川総合スポーツセンター南千住警察署、マンション及びスーパーマーケットが建てられている。

世帯数と人口[編集]

2023年(令和5年)10月1日現在(荒川区発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
南千住一丁目 2,344世帯 3,986人
南千住二丁目 1,702世帯 2,641人
南千住三丁目 2,735世帯 5,397人
南千住四丁目 1,796世帯 3,691人
南千住五丁目 2,993世帯 4,922人
南千住六丁目 3,899世帯 8,215人
南千住七丁目 3,204世帯 6,282人
南千住八丁目 4,523世帯 11,429人
23,196世帯 46,563人

人口の変遷[編集]

国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[7]
29,651
2000年(平成12年)[8]
31,218
2005年(平成17年)[9]
35,783
2010年(平成22年)[10]
43,319
2015年(平成27年)[11]
46,256
2020年(令和2年)[12]
46,781

世帯数の変遷[編集]

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[7]
13,149
2000年(平成12年)[8]
14,068
2005年(平成17年)[9]
16,254
2010年(平成22年)[10]
19,099
2015年(平成27年)[11]
20,389
2020年(令和2年)[12]
21,521

学区[編集]

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2014年時点)[13]

丁目 番地 小学校 中学校
南千住一丁目 1〜13番 荒川区立第六瑞光小学校 荒川区立第一中学校
14〜59番 荒川区立瑞光小学校
南千住二丁目 全域 荒川区立第二瑞光小学校 荒川区立南千住第二中学校
南千住三丁目 1〜12番 荒川区立第三瑞光小学校
13〜41番 荒川区立汐入小学校 荒川区立第三中学校
南千住四丁目 9番
1〜8番 荒川区立第三瑞光小学校 荒川区立南千住第二中学校
南千住五丁目 12・13番
42〜44番
1〜11番
14〜41番
荒川区立第二瑞光小学校
南千住六丁目 1〜37番 荒川区立瑞光小学校 荒川区立第一中学校
38〜71番 荒川区立第三瑞光小学校 荒川区立南千住第二中学校
南千住七丁目 全域
南千住八丁目 1〜5番 荒川区立汐入小学校 荒川区立第三中学校
6〜18番 荒川区立汐入東小学校

事業所[編集]

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[14]

丁目 事業所数 従業員数
南千住一丁目 195事業所 1,151人
南千住二丁目 98事業所 826人
南千住三丁目 161事業所 3,074人
南千住四丁目 113事業所 2,778人
南千住五丁目 171事業所 1,165人
南千住六丁目 175事業所 2,041人
南千住七丁目 120事業所 1,209人
南千住八丁目 117事業所 1,512人
1,150事業所 13,756人

事業者数の変遷[編集]

経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[15]
1,234
2021年(令和3年)[14]
1,150

従業員数の変遷[編集]

経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[15]
12,802
2021年(令和3年)[14]
13,756

交通[編集]

鉄道[編集]

東日本旅客鉄道
首都圏新都市鉄道
東京地下鉄
東京都交通局
日本貨物鉄道

道路・橋梁[編集]

道路
橋梁

施設[編集]

ジョイフル三ノ輪商店街

現存しない施設[編集]

出身者[編集]

フィクション[編集]

その他[編集]

日本郵便[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 名前は円通寺にある処刑された者の首が埋まっている塚から。

出典[編集]

  1. ^ a b 令和5年10月1日現在の町丁別の年齢別人口一覧表”. 荒川区 (2023年10月12日). 2023年11月12日閲覧。(CC-BY-4.0)
  2. ^ 『国勢調査町丁・字等別境界データセット』(CODH作成)”. CODH. 2023年11月12日閲覧。(CC-BY-4.0)
  3. ^ a b 南千住の郵便番号”. 日本郵便. 2023年10月28日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 国土交通省地価公示・都道府県地価調査”. 国土交通省. 2023年11月12日閲覧。
  6. ^ 18棟を全半焼 荒川の密集地『朝日新聞』1976年(昭和51年)10月26日朝刊、13版、23面
  7. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  8. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  9. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  10. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  11. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  12. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  13. ^ 通学区域表” (PDF). 荒川区 (2014年5月28日). 2017年12月11日閲覧。 “(ファイル元のページ)
  14. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  15. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  16. ^ 郵便番号簿 2022年度版” (PDF). 日本郵便. 2023年10月28日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]